ブロークン・コンソート・タペストリー

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2004年 08月 23日

8月22日(日)14:00~17:00 会場;芸術園(新大久保)

YASU音前最終練習が終了。

テンションの高い練習に急に音が艶やかになった3時間。
「雨が降る前はいい音がするんです」
というビジュアル系バイオリンの渡邊くん。確かに夕方から雨が降り始めた。いやいやしかしあんさん、それだけじゃないでしょぉ…。
しかしかく言う私も、言葉が自分のものになってきたのはごく最近で…。面目ない。私達ってやる気になるのが直前。ん~、これは本番をもっと多くもったほうがいいのでは?と、ともべは一人思う。みなさんいかがお感じで?

しかしながら、基本的なことができる弦のみなさんだからこそなのでしょう。
私やバリトンはやはりもっと基本的なことを、日々積み重ねる必要を、このようにテンションの高い練習の時間にたっぷり思い知ったような気がします。それは私が弦のことに熟知していないぶん、耳がうたのほうに厳しいからということはあるかもしれませんが。

ともべはタペストリー以外では、少人数の声楽アンサンブルや、ポップスのアカペラバンドで日々歌っています。録音をきくとその難しさの違いにいつも驚きます。

タペストリーでは、練習中になんだか腑に落ちないと思って帰宅する、けれど練習の録音をきくと思っているほどは悪くない。しかしアカペラだとこうはいかず、自分ではまるでキングズシンガーズやスウィングルシンガーズのメンバーになれるんじゃないかと錯覚するほどその気になっているのに(おぃおぃそれはちょっと過剰だろぉ)、録音を聴くとまるでなっていない演奏に愕然としてしまう。
これはただたんに、そのアカペラグループの基礎能力が、ここに比べると低いというだけのことなのかもしれませんが、やはり楽器が入らない声だけのアンサンブルには、独特の難しさがあるとも感じます。

しかしながらアカペラの演奏ほど、リアルに感情の核心へと迫るジャンルは他に無いと感じるともべであり、だから難しいと知っていながら、まったくやめることができません。
そのように、前提として不安定な特性であるがゆえ、心に迫ることのできる音が可能なのかも…。

「雨が降る前はいい音がするんです」というバイオリン。「でも、降っちゃうとだめになるんですよ…」。なるほど。声も風邪を引く前にとてもいい音がすることがよくあります。でも風邪を引いてしまうともうまったく不能になってしまう。肉も果物も、腐る直前くらいが一番美味しいという。人はその危うい瞬間を知っているのではないかしら。そのはかない瞬間を知っていて、心でそれを捕まえ感動が深まるのかもしれません。

生命はゆらぎ、いつか終わっていく。そのはかなさゆえに感動がうまれるのかもしれないとしたら、すべての終わりにも少し、救いと希望があるように思いました。

(ロマンチスト・ともべ著)
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by bctapestry | 2004-08-23 08:53 | 練習日記


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